2025/10/17 13:17

「最近、前より冷えやすくなった」「眠りが浅い」「なんとなく気分が落ちる」
季節の変わり目に、そんな変化を感じる人は多いかもしれません。

実は、更年期の不調は季節によって現れ方が変わることが分かっています。
夏は“のぼせ”や“ほてり”など体の熱がこもるような症状が多く、秋から冬にかけては“冷え”や“だるさ”が一気に増える傾向があります。

よくある症状をまとめたイラストを使用させていただきました。

◆なぜ季節で更年期症状が変わるのか?

更年期は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がゆるやかに減少する時期。
ホルモンのバランスを整える自律神経も乱れやすくなります。
そこに季節の環境変化が重なると、体の調整がさらに難しくなるのです。

1)気温の低下 → 体が冷えて血流が滞りやすい
2)日照時間の減少 → セロトニンの分泌が低下し、気分の落ち込みにつながる
3)運動量の低下 → 代謝が落ち、体の巡りが悪くなる

つまり、秋冬の更年期は“ホルモンの揺らぎ”に加えて“季節による冷えや血流の低下”が重なる、
ダブルの負担がかかる季節なんです。

◆秋冬に意識したい6つのセルフケア

季節による不調は「体を温め、巡らせる」ことを意識するだけでも、かなり違ってきます。
ここでは、秋冬におすすめのケアを6つ紹介します。
1)ゆったりお風呂で身体を温める
38〜40℃くらいの湯船にゆっくり浸かると、体の深部体温が上がり、血流が促されます。
副交感神経も優位になり、寝つきが良くなることも。
「シャワーだけで済ませている」という人こそ、ぬるめのお風呂でリラックスする時間を意識してみてください。
2)1時間座ったら立ってストレッチ
長時間のデスクワークやスマホ操作は、下半身の血流を滞らせ、冷えを悪化させます。
1時間に1度は立ち上がって、肩を回したり足首を伸ばしたり。
軽く動くだけでも血液の循環が変わり、体温が戻りやすくなります。
3)首・手首・足首を温める
“3つの首”は血管が皮膚の近くを通っているため、冷えると全身の体温も下がりやすい場所。
スカーフ・レッグウォーマー・ハンドウォーマーなどをうまく使い、外出時や寝る前に冷やさない工夫を。
4)食事も温かく。ホルモンバランスを意識
冷たい飲み物や生野菜ばかりだと、体が冷えやすくなります。
スープ、煮物、根菜など、体を温める“陽性の食材”を意識していきましょう。
また、ホルモンバランスを支えるためには、良質な油・たんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることが大切です。
5)ビタミンEが秋冬ケアの味方
ビタミンEは「抗酸化ビタミン」とも呼ばれ、血流や体の巡りを保つサポートをしてくれます。
さらに、ホルモンのリズムを整える働きも知られており、秋冬の不調対策におすすめです。
【ビタミンEを多く含む食材】
・アーモンドなどのナッツ類
・アボカド
・オリーブオイルやひまわり油
・かぼちゃ、うなぎ、赤ピーマン など
6)ビタミンEサプリの利用と注意点
食事だけで十分に摂れないときは、サプリメントを活用するのも良い方法。
ただし、ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、摂りすぎに注意が必要です。
過剰摂取が続くと、血液が固まりにくくなるなどのリスクがあるといわれています。
サプリを摂取する際は1日の摂取目安量を守り、複数のサプリを併用しないようにしましょう。
“多く摂れば良い”ではなく、“足りない分を補う”という考え方がポイントです。

◆季節の変化に合わせて、体の声を聞く

更年期のケアに「正解」はありません。
ただ、季節に合わせて体をいたわることは、誰にでもできるシンプルで効果的なアプローチです。

秋冬は“温めて、巡らせる”を合言葉に。
少しずつ、体の声に耳を傾けながら、今の自分に合ったケアを見つけていきましょう。
疲れやすさを感じる体のサポートに、発酵由来の成分を含むサプリメントを取り入れるのもおすすめです。