2025/04/28 16:45
最近、「腱鞘炎になった」という声をよく耳にするようになりました。
詳しい統計データがあるわけではないのですが、病院やクリニックが独自に発表している情報を見ると、ここ数年で確実に増えてきているのではないかと感じています。
(特に、親指の付け根が痛くなる「ドケルバン病」や、指がカクンと引っかかる「ばね指」などですね)
パソコン作業に加え、スマホやタブレットの普及で、手先・指先を使う機会は年々増加。
これだけならまだしも、実は「ある栄養素」が不足していることも影響しているのでは?と考えています。
それが…鉄分です。
■ 鉄分と腱鞘炎の意外な関係
私たちの体には「腱」と呼ばれる硬い組織がありますが、主成分はコラーゲン線維。
このコラーゲンを合成するために必要不可欠なのが、ビタミンCと鉄分なのです。
ところが、ここに問題が。
日本人の鉄分摂取量は、ここ20年で大きく減っているんです。
・2001年の鉄摂取量(平均)
男性:8.9mg 女性:8.2mg
・2019年の鉄摂取量(平均)
男性:7.4mg 女性:6.2mg
さらに、国が推奨する摂取量はというと…
男性:7.5mg
女性(※月経あり):10.5mg/(※月経なし):9.0mg
特に女性は大きく不足していることがわかります。(必要な量にまったく届いていないんですね…)
実際、厚生労働省の調査(2015年)では、
・日本人女性の約10人に1人が貧血
・月経のある女性では、約5人に1人が貧血
と報告されています。
鉄分が不足すると、単に貧血になるだけでなく、コラーゲン線維の合成も滞るため、腱や筋肉の健康にも影響が出てしまいます。
つまり、「手を酷使していないのに、なぜか手首が痛い」という方は、もしかしたら鉄分不足が隠れた原因かもしれません。
■ 鉄分を多く含む食材
鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。
《ヘム鉄(吸収率が高い)》
・レバー ・牛肉 ・赤身の魚(マグロ・カツオなど)
《非ヘム鉄(植物性)》
・大豆製品(納豆・豆腐) ・小松菜、ほうれん草 ・ひじき、わかめなどの海藻類
《両方含まれる》
・あさり ・しじみ
食事から鉄分をしっかり摂ることが理想ですが、とはいえ現代の食生活ではなかなか難しいのも事実。
「もしかして私、鉄分不足かも?」と感じた方は、まず下のチェックをやってみてください✨
■ もしかして鉄分不足かも?簡単セルフチェック!
最近こんな症状、思い当たりませんか?
✔ 朝起きたときから体がだるい
✔ ちょっと動くだけで息切れしやすい
✔ 顔色が悪いと言われる(顔が青白い)
✔ 爪が薄く割れやすくなった
✔ 髪の毛が抜けやすい・ツヤがなくなった
✔ めまいや立ちくらみが起きやすい
✔ 集中力が続かない・ボーっとすることが増えた
✔ 手先や足先が冷えやすい
✔ 手首や指先が痛む・違和感がある
いかがでしたでしょうか?
複数当てはまる場合、鉄分不足の可能性があります。
体を根本から元気に保つためにも、日々の鉄分補給を意識してみてくださいね!
手首や指先の不調に、思わぬ救世主になるかもしれません。