2025/04/07 12:03

季節の変わり目、体調がおかしいな?と感じる方が周りでも多いです。
この時期は寒暖差が激しく、どうしても免疫の働きが弱くなってしまいます。

近年、その免疫機能を助けてくれるはずの栄養不足がよく話題に上がります。
粘膜を強化し、粘膜局所の免疫を担うIgA抗体を作ってくれるビタミンAの不足です。

ビタミンAは厚生労働省が令和4年に行った調査の中でも、特に不足しているビタミン。
全体を見ても70%を超える摂取率となっている年がありません。



このような常時ビタミンA不足の状態ではのど・鼻・腸などの粘膜免疫が上手く働かなくなってしまいます。
そうした中ですのでビタミンA摂取を心掛けてみてほしいところですが…。
困ったことにビタミンAは”脂溶性ビタミン”といって、余剰分が体外に放出できません。
過剰に摂取すると体内に蓄積して体に悪影響が出る場合もあります。

では安全なビタミンA補給はどうするのかというと…βカロテン(カロテノイド)で補給することです!
βカロテンは体内で効率よく、かつ過剰にならないようにビタミンAに変換してくれます。

にんじん・かぼちゃ・みかんなどの緑黄色野菜や柑橘系果物に含まれる色素成分がそれにあたりますので、意識してみると良いかもしれません。βカロテンを摂りすぎると指が黄色くなったりします(柑皮症)が、食べ物由来のものであれば特に害はないとされています。


さて、ここまでビタミンA摂取について述べてきましたが、サプリメントでの補給は少し注意が必要なようです。
喫煙者やアスベスト曝露者はβカロテンのサプリメントを多量(20mg/日)に摂取すると主に肺がんおよび虚血性心疾患による死亡率上昇が認められた、という報告も。

ですので、サプリメントを使用する際は目安量を守ることと、販売元と摂取方法を相談できる状態を構築しておくのが良いと思われます。

良い粘膜免疫を獲得して、健康に日々を過ごしたいですね✨