2025/01/21 11:19
みなさん、SASPって知ってますか?
老化現象の一つですが、ロコモティブシンドロームやフレイルなどと違って、まだあんまり浸透していないような気がしています。ここ数年で研究が進んできている印象ですね。
さて、このSASP。
簡単に言えば「細胞老化に伴う炎症性タンパク質の分泌現象」です。
細胞が老化すると、炎症性物質が発生し、体内で軽い慢性炎症が引き起こされます。
そして、体の中で慢性炎症を誘導することで、がんを含むさまざまな加齢性疾患(白内障、動脈硬化、肺線維症など)の病態発症に深く関わっているとされています。
<参考資料>細胞老化と慢性炎症(日本臨床免疫学会会誌)
では、こういった炎症を抑える方法はないのでしょうか?
残念ながら、こうすれば老年性の慢性炎症を抑える!という方法までは調べることが出来ませんでした。
ですが、「食事に由来する炎症惹起性食品が微小炎症を促進させ、抗炎症食品はこれを沈静させる可能性があると考えてもよい。」とする論文がありましたので、少しご紹介。
<参考資料>食事療法における指標と指導のパラダイムシフト:食事炎症性と食事性酸負荷(日本臨床生理学会雑誌)
表を見る限り、緑黄色野菜の抗炎症作用がハッキリしているように感じます。
もしかすると、野菜の取り方が老化しても元気に過ごせる要因になるのかもしれませんね。
今後の研究が楽しみです。
野菜を摂取することが難しい、量が摂れないという方はサプリメントの利用も考慮してみてくださいね。